黄ばみ・すきっ歯・詰め物の色などなど……審美歯科で解決できる4つのお悩みとその費用について

歯科お役立ちコラム

2016.08.25

歯の色や状態を美しくしたいと望む方は大変多く、歯科業界でも様々な方法での取り組みが見られるようになりました。
今回は、よくあるお悩みに対し、審美歯科ではどのような治療ができるのか、また必要な費用や注意点も含めて細かくまとめてみました。是非参考にして頂ければと思います。

詰め物・かぶせ物の色が気になる

詰め物・被せ物をキレイにしたい

詰め物やかぶせ物は、種類や範囲によっては変色することがあります。CR(コンポジットレジン)とよばれるプラスチック製の詰め物では特に起こりやすいといわれており、天然歯と詰め物の隙間から変色することがあります。

また、かぶせ物である金歯や銀歯も使用期間が長ければそれだけ、くすみや傷が起こり、被せた当時のツヤが失われてしまいます。

1.1 詰め物・かぶせ物の変色 審美歯科での解決方法

前歯の変色に対する処置方法として、ラミネートベニアがあります。
ラミネートベニアとは、歯の表面を一層だけ削り、薄いシェルを貼り付ける方法で、簡単に言えば「つけ爪」のようなものです。色や形の調整も可能なため、見た目の違和感もなく仕上げることができます。

金属製のかぶせ物に起こる変色やくすみは、専用の機械を使って、かぶせ物の表面を磨くことで解決できます。しかし、変色やくすみの原因は金属に起こる「錆」である事から、磨いた後も再び変色やくすみが起こることがあります。審美性を重視するのであれば、金属製のかぶせ物ではなく、セラミッククラウンがおすすめです。

1.2 詰め物・かぶせ物の変色 処置に必要な費用

ラミネートベニアやセラミッククラウンは、保険適用ではありません。
相場は、ラミネートベニアの場合であれば1本あたり約8万円~15万円くらいで、セラミッククラウンの場合だと1本あたり約8万円~20万円といわれています。

また、セラミックは、全体を覆うかぶせ物ではなく、CR(コンポジットレジン)のように部分的につめるインレーとしても使用することができ、その場合1本あたり約3万円~8万円といわれています。

歯並び・歯の形が気になる

歯並びが気になるけど、ワイヤーには抵抗が……

歯並びや歯の形が気になる方が行う歯科矯正の方法には、ワイヤー矯正やマウスピース矯正など様々な種類があります。
矯正歯科での治療をイメージする方が多いと思いますが、審美歯科の治療では、より短期間での改善が可能です。
かかる費用や治療期間には大きな差があるので、ご自身のお口の状態や生活習慣にあった矯正方法を選択する必要があります。

2.1 歯並び・歯の形が気になる 審美歯科での解決方法

審美歯科を利用する人の多くは、見た目は勿論、即効性を求めているケースも少なくありません。

即効性のある矯正方法として、セラミック矯正があげられます。セラミック矯正とは、形や向きを変えたい歯を削り、正しい位置でセラミッククラウンを被せる方法です。
ワイヤー矯正のように全体を動かすのではなく、1本の歯が対象となりますので、部分的な矯正を行いたい方には大変向いている処置といえます。当然、矯正特有の見た目や痛み、装置による違和感はございません。

2.2 歯並び・歯の形が気になる 処置に必要な費用

セラミック矯正は、1本の歯ごとに治療を行うため、対象の歯が多ければそれだけ費用がかかってしまいます。
治療したい箇所が多い場合、ワイヤー矯正のほうが適しているかもしれません。
人それぞれ異なりますので、詳しくは歯科医院に相談しましょう。

すきっ歯を治したい

すきっ歯が気になって笑えない……

すきっ歯は、歯と歯の間の隙間が大きく開いている状態を指します。見た目だけではなく、「食べ物が詰まりやすい」「発音に支障をきたす」などの原因としても考えられるため、治した方が良いとされています。
ただし、乳歯のすきっ歯は問題ありません。乳歯に比べ永久歯のほうが大きいことから、乳歯に隙間がある方が永久歯は綺麗に並ぶといわれています。

3.1 すきっ歯を治したい 審美歯科での解決方法

審美歯科で行う治療方法として、ラミネートベニアとオールセラミッククラウンによる被せ物があげられます。
ラミネートベニアは、1ミリ以内のすきっ歯であれば処置が可能とされており、それ以上の隙間であればかぶせ物が良いとされています。ラミネートベニアはすきっ歯を治すだけでなく、歯の形や色などさまざまな問題解決に用いられます。

3.2 すきっ歯を治したい 処置に必要な費用

ラミネートベニアとオールセラミッククラウン、どちらの処置であっても対象の歯の本数によって必要な費用に違いがうまれます。1本単位で値段が決まっている場合や、○本までならいくら、と決まっている場合など様々です。

天然歯の変色が気になる

歯が黄ばんでしまって……

天然歯の変色は、色素の強い飲食物の摂取や、喫煙習慣、更には神経を失ったことなどが原因で起こります。歯に起こる変色や着色は、機能性には特に問題が無いとはいえ、見た目を大きく左右します。

4.1 天然歯の変色が気になる 審美歯科での解決方法

天然歯の変色に対する治療方法として考えられる処置は、ラミネートベニアとセラミッククラウン、そしてホワイトニングです。神経を失った歯に起こる変色や、部分的な変色が前歯にみられる場合であれば、ラミネートベニアかセラミッククラウンがおすすめです。飲食物の摂取や喫煙習慣による歯の変色は、広範囲である事から、一度に多くの色を変えられるホワイトニングが良いでしょう。
しかし、ホワイトニングは、かぶせ物や詰め物などの人工的な物に対しては効果が無いため、注意が必要です。

4.2 天然歯の変色が気になる 処置に必要な費用

広範囲にわたり天然歯の変色を解決できるホワイトニングですが、ラミネートベニアやセラミッククラウン同様、保険適用ではありません。相場は、歯科医院で行うオフィスホワイトニングの場合は約3万円~10万円、自宅で行うホームホワイトニングの場合は約3万円~5万円といわれています。
オフィスホワイトニングは短期間で効果が出るというメリットがありますが、白さがあまり持続しない傾向にあります。ホームホワイトニングを自宅でこつこつ行ったほうが、長い目で見ると効果を実感できますし、費用も抑えられます。

審美歯科を選ぶなら、ココをチェック!

審美歯科を選ぼう

審美歯科という診療領域は、まだまだ新しいものであり、治療法や治療の質は施術する医師の技術によって大きく異なります。
それだけに、審美歯科を選ぶ際には、施術する医師がどのような経歴を持っているかを事前に知っておくことが大切といえます。

具体的には、今現在所属している学会やこれまでの治療実績などです。審美歯科に関連した学会に所属していることも大切ですが、補綴関連の学会も審美治療と大いに関わってきますので、注目するポイントといえます。
また、審美歯科治療をどれくらい実施してきたのかを開示している歯科医院は信頼性が高いといえます。

また、治療にかかる費用をホームページ上に掲載していたり、費用についての疑問にカウンセリングで丁寧に説明してくれるような歯科医院であれば、後々トラブルが起こりにくいといえるでしょう。

キレイな状態を長持ちさせるには?

審美歯科には、歯の着色や変色を改善する治療法がありますが、気になるのが色の後戻りですよね。
せっかく、詰め物や被せ物の着色、あるいは天然歯の着色や変色を改善する治療を受けたとしても、その後のオーラルケアが不十分だと、再び着色が目立つようになってきます。
そこで、少しでもキレイな状態を長持ちさせるために、以下に挙げるような点に注意してみてください。

1.着色性の高い食品を避ける

歯に色が付きやすい食べ物

普段口にしている飲食物の中には、歯の着色の原因となるような食品が含まれています。

飲料であれば、コーヒーやお茶、それから赤ワインなどです。料理であれば、カレーやソース焼きそばなどです。

これらは見るからに色が濃く、歯に着色を生じさせやすいのがわかるかと思いますので、ホワイトニングなどによって歯の着色を改善した後は、こうした食品の飲食をできるだけ避けるようにしましょう。
完全にこれらの食品を断つのは難しいですから、このあとに記載するように毎日のケアを欠かさないようにしましょう。

2.飲食をした後のケアを怠らない

飲食をした後の歯のケアを怠らない

食品の中にはとりわけ着色性の高いものが存在していますが、上記以外の食品であっても、多かれ少なかれ、歯の着色の原因となります。飲食をした後はできるだけオーラルケアを行うようにしましょう。

具体的な方法としては、基本的なブラッシングを欠かさないのがいちばんです。
朝、昼、晩の食事だけでなく、間食の後も軽いブラッシングをするだけで、歯の着色を防ぐことができます。
ただ、毎回の食後にブラッシングするのはなかなか難しいかと思いますので、水で口をゆすぐだけでも着色を防止する効果があります。実践してみてはいかがでしょうか。

3.担当医にアドバイスを求める

お口の中の状態というのは、患者様ひとりひとりで大きく異なります。
歯並びの状態や唾液の分泌量、着色を改善するために装着した補綴物の種類など、着色に関わる要素はさまざまです。

そのため、審美歯科治療後のアフターケアについては、担当医にアドバイスを求めることが重要です。患者様一人ひとりに応じた最適なケア方法を提案してくれることかとでしょう。

審美歯科を利用するなら、医療費控除のことを覚えておいて!

みなさんは歯科治療にも医療費控除が適用されることをご存じでしょうか。
医療費控除とは、年間で10万円以上の医療費がかかった場合に、納めた税金の一部が還付されるという制度です。

審美歯科治療は、自費診療となることが多いのですが、それでも医療費控除の対象となりますので、その点については知っておいてください。
医療費控除を申請する際には、領収書が必要となりますので保管しておきましょう。
対象とする年の翌年1月1日から、5年間は申請することができます。

まとめ

歯の着色や詰め物の変色、それからすきっ歯などのちょっとした歯並びの悪さに悩まれている方は、是非、審美歯科を受診してみてください。
審美歯科では、歯の見た目に関する問題を解決するために、色々な治療法を提案してくれます。

歯の見た目をどのくらい重視するかということは、患者様それぞれの価値観によって大きく変わってくるでしょう。しかし審美歯科であれば、そうした悩みをできるだけ患者様の希望に沿う形で解消することができますよ。


メールでの診断予約・無料相談はこちら