あきらめないで!30代からでも歯科矯正を始めるべき5つの理由

歯科お役立ちコラム

2016.08.03

<2017.3.31更新>
「歯並びを美しくしたい!」そう思っていても、年齢を気にして矯正を諦めるという方は決して少なくありません。でも実は、大人だからこそ矯正を始めるべき理由がきちんと存在し、それを諦めることは、より口腔環境が悪くなるという残念な結果に繋がりかねません。今回は、年齢にとらわれずに矯正を始めるべき理由を詳しくまとめてみました。是非参考にして頂ければと思います。

「もう大人だし、ずーっとこのままでいいかな。」なんて思っていませんか?

大人の歯科矯正のメリット

歯科矯正を始める理由は人によって様々ですが、特に“見た目”を重要視して矯正を始める方が多いというイメージが先行しているかもしれません。そのため、「もう見た目を気にするような年齢ではないから」などという理由で矯正をしなかったり、後回しにしてしまったりという方もいらっしゃることでしょう。
しかし、実は年齢を重ねるにつれて重要になってくる歯科矯正のメリットは、見た目だけではありません。歯並びの良さがもたらす口腔環境は、大人の体の健康維持に必要不可欠なものなのです。

見た目だけじゃない!歯科矯正が口腔内にもたらす5つの健康上のメリット

歯科医女性施術中

歯並びと口腔環境の健康には深い関連性があります。歯並びを美しく正す事で、存在する歯1本1本がしっかりと役割を果たす事ができ、結果として口腔環境だけでなく、全身の健康維持にも繋がるのです。歯科矯正がもたらす、口腔環境の健康維持に繋がる素晴らしいメリットとは一体何なのでしょうか?

1.1 虫歯の発生率が低下する

重なった歯や前後左右に傾いた歯は、歯磨きの際にブラシの毛先が当たりにくいため、とても虫歯になりやすい傾向にあります。特に重なっている歯の場合、歯ブラシだけのお手入れでは不十分であり、デンタルフロスの使用が必要不可欠です。矯正を行い、歯並びを正す事は、歯ブラシの毛先が歯の表面に当たりやすくなり、その分虫歯の発生率の低下に繋がります。

1.2 口臭予防が期待できる

口臭の原因は、口腔内の汚れは勿論の事、食事や精神的なストレスなど様々な原因が考えられます。その中でも特に口腔内の汚れは、口臭の原因として最も関連性が高いものです。歯並びが良くなると、磨き残しが減るので汚れによる口臭を抑えられるといえます。全ての歯が適切に機能するようになるため、食事の際に感じる「噛み切れない」「引っかかる」などのストレスの低下も期待できるでしょう。

1.3 全体でバランス良く噛む事ができる

歯の重なりや傾きは、本来その歯が持っている機能を妨げ、他の歯へ余分な負担をかけてしまう恐れがあります。「右側では上手く噛めないから、左側で…。」というふうな使い方を無意識にしていると、顔の筋肉のつき方に差がうまれ、顎関節症や肩こり、そして頭痛などの原因にもなります。「矯正を行ったら、体が軽くなった」という方は決して少なくありません。

1.4 高い栄養摂取効果が期待できる

当たり前のことですが、体の健康維持には食事による栄養摂取が必要不可欠です。栄養素の吸収率は、“噛む”という動作が正しく行われるかどうか、つまり歯並びによって大きく左右されます。前歯で噛み切り、奥歯で磨り潰す。それが正しく行えないような歯並びでは、体調不良だけでなく肥満になる可能性も高くなります。

1.5 歯周病予防に繋がる

歯周病の原因は歯垢(プラーク)ですが、歯並びが悪いとどうしても歯磨きでは除去しきれず、磨き残しになってしまいます。歯並びが綺麗になって磨き残しが減ると、その分歯茎の腫れや出血も起こりにくくなります。歯周病によってグラつきが起こると、そこから歯科矯正を行うのは大変難しく、それが理由で矯正を行えないという方もいます。歯科矯正は、歯周病が起こる前に行うことがベストといえます。

矯正を始める大人が増加中!どんなきっかけ?

これまでご紹介したように、歯科矯正にはさまざまなメリットがあります。でも、やったほうが良いとわかってはいても、なかなか決心がつかないというのが正直なところですよね。それでも、20~30代の大人になってから矯正を始める人は増えているようです。
では、大人になってから「歯列矯正をしよう!」と決意するきっかけにはどんなことがあるでしょうか?

2.1 身近な人の歯並びの改善に感動した

身近な友人や職場の同僚など、歯列矯正をおこなっている人がいるとします。どんどん綺麗な歯並びになっていく過程を目の当たりにしていれば、きっと「自分も歯並びを綺麗にしたい!」と思うようになるでしょう。
また最近では芸能人が矯正治療を受けていることを公表することもありますし、「歯列矯正しているのが恥ずかしい、抵抗がある」という風潮も減ってきていると思われます。

2.2 一生に一度の結婚式に間に合わせたい

一生に一度の晴れ舞台である「結婚式」。大勢のゲストから祝福を受け、写真やビデオなどで一生記録に残ることなども考えると、この機会に歯並びを綺麗にしておきたいと思う方もいらっしゃるでしょう。特に新婦の方は晴れ舞台に向けて前々からブライダルエステやダイエットをおこなう人も多く、歯列矯正も同じように結婚式に間に合うようにと始める人も増えているようです。

2.3 顎関節症などが進行してきた

歯並びが悪いままの生活を続けていると、さまざまな障害を伴うことがあります。顎関節症もそのうちの一つです。大人になり年齢を重ねるごとに、顎の痛みが増してきたりお口が開けづらくなったりすることも。
そこで、顎関節症の改善のために歯列矯正をおこなうケースもあります。顎関節症から起因して起こっていた頭痛や肩こりも、矯正治療によって改善したという例もあるのです。

2.4 就職活動の面接に備えたい

就職活動をおこなううえで、面接は避けては通れない重要な試練です。採用する側は、面接でその人の「人柄」や「人物像」を読み取ろうとします。
ところが、歯並びに自信が無いという方が、面接で笑顔を出せずに誤解されたり、本来の能力を発揮できなかったりしたらもったいないですよね。そのため、時間に余裕のある学生のうちに、将来を見据えて歯列矯正するという人もいらっしゃいます。

2.5 磨きやすい歯並びにして歯周病を改善したい

なかなか治らない歯周病に悩まされている方の中には、歯並びが悪いことで磨き残しが発生しやすい箇所があり、どんなに頑張っても歯周病を再発してしまうという方もいます。このような状態が続くと早い時期に歯を失ってしまうことになりかねませんので、矯正をして歯磨きが行き届きやすい環境にするという方もいます。

2.6 顔の印象を若々しくしたい

歯並びが悪いことが原因で、横から見た顔のバランスに影響することもあります。また、前述のように歯並びの悪さに起因する歯周病などで歯茎が痩せてしまうと、頬が凹んで見えてしまうことも。
口元は、年齢を重ねると一番老けて見える場所とも言われています。歯並びを整えると口元にハリが出て、若返って見えると言われる人も多いのです。

始める前に知っておきたい!歯科矯正の注意点と自分に合った矯正方法

歯科医男女のイラスト

大人になってから受ける歯科矯正において、注意するべき事柄を見てみましょう。
「幼い頃は歯の健康には自信があったけれど、大人になってトラブルが多くなった」という方は多く、どんな矯正方法でも受けられるとは限りません。現在の口腔環境を把握し、歯科矯正で起こる口腔内の変化もふまえた上で、自分にあった矯正方法を見つけて頂ければと思います。

3.1 歯を動かす事で“歯の根っこが短くなる”可能性がある

歯の根っこが短くなることを、専門用語では歯根収縮といいます。歯根収縮は、歯に強い圧がかかる事で起きる現象であり、特に重度な叢生(歯の重なりや傾き)の場合に行うワイヤー矯正では起こりやすいといわれています。歯根収縮には個人差があり、全ての方に起こるとは限りませんが、元々歯根が短い方や歯周病の可能性がある方は注意が必要です。

3.2 ワイヤー矯正では、装置の接着は必須である

装置の接着は、ワイヤー矯正では必須であり、接客業の方や見た目を重視する方には不向きだといわれています。抵抗があると思うかもしれませんが、最近では、ワイヤー矯正でも歯の色に似た白い装置やワイヤーを使って行う事もあるため、昔に比べ審美性が優れているのは確かです。また、ワイヤー矯正以外にも、マウスピース矯正や、セラミック矯正など装置を必要としない矯正方法も存在します。

3.3 多少の違和感や痛みは免れない

歯が動くという現象は、それなりに違和感や痛みを伴います。痛みの感じ方には個人差がありますが、特にワイヤー矯正の場合であれば、全体を同時に動かす形となりますので痛みは強い傾向にあり、人によっては治療を行った数日間は柔らかい物しか食べられないという方もいます。軽い叢生や後戻りを直したい方に向いているマウスピース矯正の場合は、歯の動く範囲が少ない分、感じる痛みも少ないといわれています。

3.4 矯正期間は、歯並びと受ける矯正方法によって変わる

一般的なワイヤー矯正の治療期間が平均3年であるのに対し、マウスピース矯正では個人で取り外しを行う関係で、装置をはめている時間が長ければ長いほど矯正の効果は発揮されます。また、セラミック矯正は自身の歯を削り、被せ物をする事で他の歯との並びを正す方法であり、矯正方法の中では最短といえます。しかし、どの矯正方法にもメリットとデメリットが存在するので、一度歯科医院で相談してみましょう。

大人の矯正の費用は?医療費控除の対象にはなる?

大人になってからの歯列矯正はどのくらいの費用がかかるのでしょうか?また、高額医療費控除の対象にはなるのでしょうか?矯正に関する「費用」についてご説明します。

4.1 大人の歯科矯正、費用相場は?

矯正ではまず、矯正に関する相談をするところから始まり、その際に相談料がかかります。
その後、治療を開始する場合は精密検査を受けるための費用、そして治療が始まると装置に掛かる費用(装置によって異なります)、その後は毎月の診察日ごとの診察(管理)料がかかり、矯正終了後は一定期間後戻りを防ぐために入れておく保定装置料が発生します。
歯列矯正は基本的に保険外診療です。そのため歯科医院によって料金に差があります。また、大人であっても子供であっても、永久歯の矯正であれば金額はほぼ変わりません。
費用についての詳しい情報は、こちらの料金表を参考にしてください。

4.2 大人の矯正治療が医療費控除の対象になる条件とは

歯列矯正には高額な治療費がかかります。そこで、年間10万円以上の医療費を支払った場合、納めた税金が一部還付される「医療費控除制度」の対象であるか確認しておきましょう。
医療費控除を受けるには、対象年齢などの線引きはありません。子どもの発育を阻害しないための矯正治療や、大人であっても発音障害や開口障害などのように矯正による機能的改善が必要だと認められた場合は医療費控除の対象となります。逆に、審美的な改善が目的といったような「美容目的」となれば対象外になってしまいます。
矯正を担当する歯科医師が記載した診断書の添付が必要となる場合もありますので、まずは治療を受ける歯科医院で早めに確認しておくことをおすすめします。

自分に合った矯正方法で、健康で美しい毎日を目指しましょう

歯のきれいな弾性のイラスト

歯並びを正す事は、けして見た目だけを美しくするわけではありません。あなたの今後の人生をも変える処置であり、条件が揃えば年齢を気にせずに行えるものなのです。「歯1本1本を大切にしたい」その思いをけして無駄にはしないで下さい。歯科矯正をする事で、きっと健康で美しい毎日を手にいれる事が出来ますよ。


メールでの診断予約・無料相談はこちら